公立小学校5年生の英語の授業潜入レポート

目次;

1.はじめに

2.「テーマ」と「楽しみ」があるレッスン展開

3.小学校英語・実録 テーマは「気持ち」

4.だいじょうぶ?!小学校英語で感じた問題点について

5.まとめ

1.はじめに

英語力の向上を目指し低年齢化している日本の英語教育です。

公立小学校でも、5・6年生が対象だった「外国語活動」は「英語の教科」へと形を変え、外国語活動は3年生から導入されるようになります。

文科省は2020年からの方針変更を示していますが、すでに1~4年生の授業に外国語活動を取り入れている小学校も多くあります。

このように、現時点での小学校の英語学習に関する取り組みは、都道府県や各市町により方針が様々なので、「今まではこうだった」「これからはこうなる」と一概には言えません。

そこで、今回は一例として、実際に筆者が日本人アシスタントとして参加をした公立小学校(5年生)の外国語活動の授業風景をご紹介します。

2.「テーマ」と「楽しみ」があるレッスン展開

Hello! Hello! Hello!

元気に挨拶してくれる子ども達に、笑顔で応えるALT(Assistant Language Teacher)のイギリス人先生も慣れた様子です。

クラスの人数は12人、地元でも小さな学校です。

ALTの先生がこの学校に来るのは週に1回。

基本的には1日滞在し、4・5・6年生を中心に、リクエストがあれば低学年の授業にも顔を出します。

Let’s start. Stand up. Today, we study English with Mr. Smith(仮名です).

担任の先生はそう言うと、教室の後ろに下がります。

Mr. Smithは生徒ひとりひとりと握手をして授業開始です。

3.小学校英語・実録 テーマは「気持ち」

まず、happy, sleepy, sad, hungryなどの「気持ち」を顔のカードで紹介します。

Mr. Smith:happy!

生徒:happy!

Mr. Smith:happy, happy, happy!

生徒:happy, happy, happy!

Mr. Smithの後に続いてリピートする子ども達。

途中、声が小さくなったり、サボっている子に声をかけながら最後までリズム良く続けます。

次に、How are you?に対して今の気持ちを答える練習です。

まずはMr. Smithと担任の先生がお手本を見せます。

Mr. Smith: How are you?

担任: I’m hungry.

Mr. Smith: OK? Let’s ask everybody. ●●(生徒の名前), how are you?

●●: I’m happy.

Mr. Smith: You are happy. Good job. ▲▲, how are you?

▲▲: I’m sleepy.

Mr. Smith:Sleepy?! My lesson is boring? 私のレッスンはつまらないですか?

▲▲: Sorry, sorry!

このように笑いも取りながら授業を進めていきます。

12人全員に質問し終わったら、筆者(日本人アシスタント)にも気持ちを聞いてみようと提案。

児童たちは、みんなでHow are you?と聞いてくれました。

「気持ち」の単語と答えかたを覚えたところで、顔の輪郭が4つ描かれたプリントを配ります。

これは、Mr. Smithが言う「気持ち」の顔を描くエクササイズ。

Mr. Smith: First, draw happy face. Happy.

子ども達が描き終わったのを確認して、happyのカードを見せる。

Mr. Smith: Next, sad face. Sad.

Wow, you are really talented. Very nice!めちゃ上手!

hahaha! He is sleeping already!これはsleepyじゃない、sleeping!

などと、子ども達の絵を見て回るMr. Smith。

話しかけられた子ども達も嬉しそうです。

最後は、今日習った単語を当てるジェスチャーゲーム。

前に立った1人がどの「気持ち」を演じているかを当てます。

にこにこスキップをしたり、あくびをしたり、お腹をおさえたり、それぞれ思い思いに表現していました。

Mr. Smith: OK. Good job everyone. Let’s finish for today. 今日は終わり。

最後の挨拶しましょうか。せーの。

生徒: Thank you. See you. Good bye.

終わりの挨拶はこの3つと決まっていて全員覚えていました。

授業の後もMr. Smithを給食に誘ったり、次に来る曜日を確認している子ども達もいて、普段から英語の授業や彼の来る日を楽しみにしている様子が伝わってきました。

4.だいじょうぶ?!小学校英語で感じた問題点について

この地域の「外国語活動」は、今回の様にALTに全てを任せてしまう担任の先生と、いっしょに授業を行う先生とがいる、とのことでした。

ALTのAは「アシスタント」のAなので、本来であれば、担任の先生が先導して指導をしていくべきなのですが、「英語は学生時代から苦手で」という小学校の先生もいますよね。

英語は待ったなしで教科化されることが決まっていますが、「英語が苦手で」という先生がどのように子供たちを評定するのでしょうか。

ただ、ALTの先生が週1ペースで来てくれるのは子供たちにとっては良いことだと思います。

担任の先生(日本人)が相手だと、英語を使うのが恥ずかしい生徒も多いようですが、カタコトの日本語しか通じないMr. Smith主体の授業では、必然的に英語を話さざるを得ないからです。

5.まとめ

今回参加したのは小学校5年生の授業です。

高学年の子どもたちはゲームや遊びばかりでもダラけてしまうし、かと言って勉強ばかりでもしんどい、という難しい学年です。

地域や学校によってALTの立ち位置やカリキュラムの進め方はバラバラですが、Mr. Smithの授業は「学び」と「遊び」のメリハリがしっかりしていて、生徒が授業を楽しんでいる様子でした。(いや、ちょっと遊びの要素が多すぎるかな?!)

英語だけに限らず、何かを習得するには「楽しさ」が必要ですね。

英語の教科化と「外国語活動」の低学年化が今後どのように変化していくのか、これからの英語教育に引き続き注目をしていきましょう。

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